FIS ALPINE SKI WORLD CUP 2002/03
Men's 1st Slalom. Park City, Ut.(USA). 24,Nov,2002
ライナー・シェンフェルダー優勝、ボーディ、イヴィツァは不発
1st/Schoenferder 2nd/Bourgeat
1位・ライナー・シェンフェルダー(AUT) 2位・ピエリック・ブルジャ(FRA)
3rd/Raich KentaroMinagawa
3位・ベンジャミン・ライヒ(AUT) 皆川賢太郎
ParkcityMSL/podio RainerSchoenferder
男子回転第1戦表彰台、左からブルジャ、シェンフェルダー、ライヒ ひょうきん者のシェンフェルダー

 男子回転第1戦は11月24日、米国ユタ州のパーク・シティで行なわれた。本来スラロームは「Picabo's」と名付けられたスラローム専用コースで行なわれるのだが、昨日の女子スラロームで荒れた後、コース整備が追いつかず、急遽大回転コース「CB's run」の後半部分に変更して行なわれた。「Picabo's」に比べると斜度は緩く、男子のスラロームには若干もの足らない。気温が高いせいで堅くはならず、すぐに掘れるのは覚悟の上でのレース開催になった。

 勝ったのはライナー・シェンフェルダー(AUT)。2位にはピエリック・ブルジャ(FRA)。3位にベンジャミン・ライヒが入った。

 1本目,、午前10時スタート。ベスト・タイムをマークしたのはライナー・シェンフェルダー。0.32差の2位にイヴィツァ・コステリッチCRO)、3位には0.56差でカレ・パランダー(FIN)が入った。以下4位に2シーズンぶりに出てきたハンス・ペーター・ブロース(NOR)、5位にオリンピック・チャンピオンのジャン・ピエール・ヴィダル(FRA)、6位にベンジャミン・ライヒと続いた。
  2番スタートのボーディ・ミラー(USA)は1本目緩斜面に入って大きく左に曲がるクニックで失敗、コースアウトしたが滑りを続け、1本目ゴールした中では一番けっぱの70位とファンをがっかりさせた。先週の金曜日に膝の軽い手術をしたばかりで、まだ膝の調子が良くないのだろう。軽くても重くても手術をしなければならないほどの傷害を持っていたのならば、出場は回帰しても良かったのではないかとの話も出ていた。だが本人は大丈夫と言っているのだから大丈夫だったのだろう。だが大回転も回転も失敗となるとワールドカップをなめているとしか思えないと、これはもっぱら期待しすぎていたプレスの感想。。

 2本目、午後1時スタート。1本目22位で9番目に滑ったチップ・ナイト(USA)が良いタイムを出してトップに躍り出た。アメリカ勢の活躍に観客席は大いに盛り上がる。驚きは20番スタートのピエリック・ブルジャである。1本目は10位のタイム。2本目はベストタイムとなった56秒23を叩きだし、このタイムは1本目トップのシェンフェルダーが来るまでは誰も抜くことが出来なかった。'99年の11月にここパーク・シティで初優勝を上げたときは1本目14位からの逆転優勝だっただけに、再び同じケースかに思われた。だが1秒13のビハインドはやはり大きかった。シェンフェルダーは難なく逃げ切り、昨シーズンのキッツビューエル(AUT)以来のスラローム3勝目を上げた。

 1本目2位だったイヴィツァ・コステリッチは2本目に大きく後退。トータルで14位と意外な結果になった。今季これまでソールデン(AUT)の大回転、22日の当地での大回転といずれも2本目で失敗している。この病気いつまで続くのやら心配になってきた。

BuraasFace  2シーズンぶりに出て来た長野オリンピック、スラロームのチャンピオン、ハンス・ペーター・ブロースは1本目4位と感動的なカンバックを果たした。だが2本目、緩斜面で転倒。惜しくも復帰第1戦を飾れなかった。
 
ハンスペーター・ブロースは2001年5月27日、ノルウェー中央部のジュバースにあるサマートレーニングセンターでナショナルチームの合宿中、バンプで転倒して頸椎を打撲した。当初は症状も軽かったが、のちに腕のマヒを訴え、病院で検査後にオスロの総合病院に運ばれ緊急の手術が行われた。
 当初の予想とは裏腹に長い療養生活が必要だった。皆の前に姿を現わしたのは2002年3月、クビットフィエル(NOR)で行なわれたワールドカップ・ダウンヒルの会場だった。「このように元気になった。これからトレーニングに励んで必ず復活する」と語り、周囲を安心させた。だが復帰出来ると考えていたのは本人とヘッドコーチのアトレ・スコーダル以外は居なかったのも事実だった。

 半身不随も危ぶまれた怪我からの復帰には、ノルウェーに優れた医者がいたことに他ならない。
(写真は失敗してコースを見上げるブロース)

 ソルトレーク・オリンピック回転でイギリス人でアルペン種目初の銅メダルを獲得した後ドーピングの発覚でメダル剥奪の憂き目に会い、IOCとFISとの確執に振り回されたアラン・バクスター(GBR)はゼッケン29番でスタートしたが、急斜面から緩斜面に移る部分にセットされたヘアピンでコースアウトした。

 日本勢は皆川賢太郎が1本目38位、佐々木明は同じく41位でともに2本目には進めなかった。佐々木はスタート直後の急斜面が見劣りした。緩斜面に入ってから別人のような素晴らしい滑りを見せたのだから、急斜面の処理をマスターしたら大物になる可能性がある。
 皆川はまだ調子が戻っていない。五体満足でも難しいのに五体不満足では歯が立たない。児玉ヘッドコーチは「これからですよ。とりあえず感覚は戻ってきているので今後に期待して下さい」と言っていた。

Today's Best Shot Hans-Petter Buraas(NOR) 敬意を込めて
Hans-Petter Buraas

Rank Name Nat. Run 1 Run 2 Total
 1 SCHOENFELDER Rainer  AUT   49.30  57.26  1:46.56
 2 BOURGEAT Pierrick  FRA   50.43  56.23  1:46.66
 3 RAICH Benjamin  AUT   50.16  56.73  1:46.89
 4 PRANGER Manfred  AUT   50.36  57.02  1:47.38
 5 KARLSEN Truls Ove  NOR   50.52  56.94  1:47.46
 6 VIDAL Jean-Pierre  FRA   49.96  57.54  1:47.50
 7 KNIGHT Chip  USA   50.85  56.67  1:47.52
 8 ALBRECHT Kilian  AUT   50.31  57.22  1:47.53
 9 DRAGSIC Mitja  SLO   50.43  57.11  1:47.54
 10 SCHILCHEGGER Heinz  AUT   50.87  56.69  1:47.56
 11 GRUBELNIK Drago  SLO   50.55  57.04  1:47.59
 12 MARINAC Martin  AUT   51.54  56.10  1:47.64
 13 ZURBRIGGEN Silvan  SUI   50.67  57.15  1:47.82
 14 KOSTELIC Ivica  CRO   49.62  58.21  1:47.83
 15 GRANDI Thomas  CAN   51.45  56.45  1:47.90
 16 LARSSON Markus  SWE   50.56  57.36  1:47.92
 17 MLEKUZ Rene  SLO   51.44  56.52  1:47.96
 18 ROCCA Giorgio  ITA   50.48  57.52  1:48.00
 19 AAMODT Kjetil Andre  NOR   50.78  57.25  1:48.03
 20 PALANDER Kalle  FIN   49.86  58.20  1:48.06
 21 SEER Florian  AUT   51.31  56.76  1:48.07
 21 ROTHROCK Tom  USA   51.26  56.81  1:48.07
 23 STRAND NILSEN Harald Chr.  NOR   51.41  56.80  1:48.21
 24 STIANSEN Tom  NOR   50.30  58.22  1:48.52
 25 IMBODEN Urs  SUI   50.83  57.96  1:48.79
 26 AMIEZ Sebastien  FRA   50.62  58.32  1:48.94
 27 SCHLOPY Erik  USA   50.81  58.91  1:49.72
 28 CASANOVA Marco  SUI   51.35  58.92  1:50.27

FIS Official Result