見谷昌禧のプロフェッショナルの視点 2003/04
1 序盤戦を振り返って
 ミラーの滑るラインが誰よりも直線的だといわれるそのわけは、誰よりも谷スキーを重視した滑りをしているからである。谷スキーに乗る方法としてミラーは次のような体の動きを使っている。
 ターンするとき谷スキーに体重を乗せて滑るために………
2 マドンナ・ディ・カンピリオのスラローム
 マドンナ・ディ・カンピリオ(ITA)のスラロームコースは、数多くあるスラロームコースの中でも最も難しいコースとして有名だ。コース・プロフィールは、中斜面から急斜面、そして中斜面でゴール。コース中半の急斜面は斜度がきつい上に長く続く………
3 あからさまな‘ミラー潰し’の功罪
 今季の大回転は、第3、4戦アルタ・バディア(ITA)と第5戦フラッハウ(AUT)のレースから、ゲートのセッティングに変化が生じてきているように思える。この変化の目的はアメリカの”ボーディ・ミラー潰し”である。ミラーの滑りは他の誰よりもスキーをフォールライン………
4 キッツビューエルのスラローム
 キッツビューエルのスラロームコースは凄い急斜面こそないが、斜面の変化に富んでいることで有名だ。ここが難コースである所以は、タテへの変化、ヨコへの変化、さらに斜面中半から後半にかけて左側に落ち込んでいる。そのためにコースの中半から後半に………
5 キッツビューエルのダウンヒル
 私はかつて1975年のキッツビューエル(AUT)の滑降レースを次のように書いている。
 「キッツビューエルのハーネンカムレースはクラシックレースの一つで、このコースの難しさは世界一だとの評価を得ている………
6 シュラドミングのスラローム
 大観衆で埋まったシュラドミング(AUT)の盛り上がりはキッツビューエル(AUT)にも劣らない。ナイター・スラロームはコースのみにスポットが当たっていて幻想的な雰囲気の中でレースが行なわれる。観衆も集中力を持って見ることになり必然的に盛り上がる………
7 クラニスカ・ゴラのスラローム
 このレースのビッグニュースは、ノルウェーチームが1位、2位を占めたことと、我が日本の佐々木明(ガーラ湯沢スキークラブ)が4位に入ったことである。
8 セストリエール最終戦のスラローム
 今季ワールドカップ、スラロームの最終戦はイタリアのセストリエールで行なわれた。 11月にスタートし4ヶ月間に渡る戦いであった。最終戦は誰がスラロームのチャンピオンになるのかが話題の一つだったが、我が日本チームにとって佐々木明選手が上位のどのポジションを確保するのかが興味のあるところであった。

筆者紹介
 
見谷昌禧(みたにまさよし)
 1938年、樺太・真岡生まれ
 1960年、スコーバレー(アメリカ・カリフォルニア州) 第8回冬季オリンピック日本代表
 1962年、シャモニー(フランス) アルペンスキー世界選手権日本代表
      ヴィラール(スイス) アルペンスキー・ユニバシアード日本代表
 1969年、札幌オリンピック日本アルペンチーム強化コーチ就任。日本選手を最初にワールドカップに参戦させたコーチである。
 現在は飯綱リゾートスキー場・菅平高原つばくらスキー場でポールトレーニングを行っているアルペン競技専門のスキースクールを主宰
    →MSS見谷スキースクール

 現場主義を貫き通し毎年必ずワールドカップの現場でビデオや分解写真で取材している、世界でも数少ないスキー理論家の一人。